米国オーケストラによる 映画音楽 近現代曲 コンサート探訪記

サントラファンが書く、米国オーケストラによる、映画音楽、近現代音楽演奏会探訪記録および所感。

VOL.2 ; 2016年12月10日 探訪 ディミトリー ティオムキン編 DIMITRI TIOMUKIN ; IT’S A WONDERFUL LIFE

 

DIMITRI TIOMUKIN ; IT’S A WONDERFUL LIFE

CHICAGO SYMPHONY ORCHESTRA, CHORUS CONDUCTED BY JUSTINE FREER

FILM WITH ORCHESTRA

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最近日本でも見られるようになった、いわゆる シネマコンサート形式の演奏会。今回の指揮者JUSTINE FREERも以前、来日している。TIOMKINの作品が、それもスコア全曲を名門シカゴシンフォニーで聴ける機会はほとんどないと思われる。この作品IT’S A WONDERFUL LIFE(1946 directed by Frank Capra)は映画としての評価が高く、かつ米国では、クリスマスシーズンに毎年繰り返し放映されている定番映画のようだが、当方の興味はTIOMKINの1語に尽きる。思い起こせば、70年台ゲルハルト指揮ナショナルフィルで録音された、映画音楽新録音集の中1枚にあった LOST HORIZON (1937 directed by Frank Capra)が当方にとってきわめて重要な出会いであった。それまでサントラといえば、2流の録音で管弦楽としての価値が見出されていなかったのであるが、そのすばらしい録音質と映画音楽を1大交響詩として30分程度の小品として表現しており、当時としては画期的であったと記憶している。それ以来、あの感動を求めて彼の新録盤が出るたびに買い漁ること数十年、TIOMKINの作品を、実際のオーケストラ演奏を生で、しかも全曲聴けるのは感慨深い。本作品も実際、新録音はTELARCから発売済みで、すでに鑑賞済みであったが、やはり目の前での演奏はまったく異なった印象を受けた。特にジョージが仮想世界を漂う際のドラマチックな表現は、まさにTIOMKIN節炸裂。ほかの作品にも共通して言えることだが、生ではさらに迫力を増して聞こえた。今回は、クリスマスに合わせた公演で聴衆ともに盛り上がり演奏会ならではの経験である。今回もそうだが、TIOMKINの作品群中には合唱を効果的に用いているものが散見される。特にSERCH FOR PARADISE (1957 directed by Otto Lang)の大団円での合唱には圧倒されたが、本作品でも効果的な合唱が印象に残った。今後 LOST HORIZON や  HIGH AND MIGHTY のような、当方好みのレアかつ音楽的に面白いものが演奏されることを期待したい。

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コンサートホール入り口にて

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  演奏会終了後偶然にも降雪。演奏会効果もあり、雰囲気抜群