米国オーケストラによる 映画音楽 近現代曲 コンサート探訪記

サントラファンが書く、米国オーケストラによる、映画音楽、近現代音楽演奏会探訪記録および所感。

VOL.10 ;2017年6月3日探訪  レナード バーンスタイン編 その2 LEONARD BERNSTEIN WEST SIDE STORY COMPLETE FILM WITH ORCHESTRA

 

LEONARD BERNSTEIN    WEST SIDE STORY  ( COMPLETE ) CLEAVELAND ORCHESTRA CONDUCTED BY BRETT MITCHELL  ----------------------------------------

クリーブランド響は3月にバーンスタインの映画音楽、波止場組曲の演奏会を実施したばかり(探訪記VOL.6  参照)であるが、今回はなんと、WEST SIDE STORY  シネコンサート。スコア―の全曲をクリーブランド響の生演奏で、しかも大画面で楽しめた。サントラ、組曲からは聞けないすべての演奏を鑑賞できる貴重な経験である。組曲でも、お馴染み、冒頭のオープニングからホイッスル音に伴う警察官登場までの一気呵成かつパワフルな演奏に度肝を抜かれた、VOL.6にも述べたが、BRETT MITCHELL  の手腕もあるだろうが、クリーブランド響+SEVERANCE ホールの音響効果は抜群で想像以上に迫力満点である。大画面で繰り広げられるジェローム ロビンスの振り付けによるクールなダンスと管弦楽が完全にシンクロしており、まるで生のバレー公演を鑑賞している様な感覚である。その後、歌唱の部分に関しては、オリジナルの音声に管弦楽を合わせており、かなり指揮が難しかったと想像する。パワフルな演奏だけではなく、悲劇のエンディングまでの演奏効果は抜群で圧倒的な感動を覚えた。素晴らしい演奏(いや、バーンスタインの音楽自体も素晴らしい)と映像が与える相乗効果が大きいことを再認識した。シネコンサートがバレー、オペラ同様、舞台芸術の1分野として確立できる可能性を感じ取れた。同時期に作曲された、波止場のスコア―と類似した響きを聞き取ることができるが、シェークスピアのロミオとジュリエットを素材にしたストーリー展開と舞踏に関連した音楽作品としては、むしろプロコフィエフのバレー音楽ロミオとジュリエットと比較するほうが興味深い。波止場同様、ジャズを多用した音楽表現は、プロコとは全く異なるが、劇的な悲劇の終幕に関しては、表現方法こそ異なるが,共通する心理表現を感じた。バーンスタインがプロコのバレー音楽、ロミオとジュリエットを意識したのは、確かだと想像する。

f:id:chenstyletaiji:20170606031728j:plain

会場の雰囲気(SEVERANCE ホール)