米国オーケストラによる 映画音楽 近現代曲 コンサート探訪記

サントラファンが書く、米国オーケストラによる、映画音楽、近現代音楽演奏会探訪記録および所感。

VOL.11 ;2017年6月15日探訪  ジョン ウイリアムス編  JOHN WILLIAMS ESCAPADE FOR ALTO SAXOPHONE AND ORCHESTRA FROM CATCH ME IF YOU CAN

 

WILLIAMS : ESCAPADES FROM CATCH ME IF YOU CAN

M.WAGNER : PROCEED,MOON FANTASY FOR ORCHESTRA

DEBUSSY :IBERIA FROM IMAGES FOR ORCHESTRA

OTHERS

CHICAGO SYMPHONY ORCHESTRA CONDUCTED BY SUSANNA MALKKI

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今回はシカゴ響による、ジョン ウイリアムスの楽曲である。この組曲は、すでに複数回演奏され、譜面が公開されており、珍しくないのであるが、シカゴ響としては初演であり、シカゴ響+コンサートホールでの響きを是非体験したく、参上した。面白いのが、今回のプラグラム編成である。クラシック楽曲が、主体になっているの中に(といっても、近現代の作曲家であるが、)堂々、映画音楽からの組曲が肩を並べて登場している。しかも、選曲が、あえて、SFやパニックもの以外から採用されている所がポイントである。ここから、シカゴ響および聴衆のウイリアムスに対する評価を窺い知ることができる。これはシカゴ響だけの特有現象ではないが、シカゴ響とウイリアムスの関係の良さは、シカゴ響による、映画リンカーンのサントラ録音や、その他組曲集( Memoirs of a Geisha for Cello and Orchestra 他 )のCD録音実績からも理解できる。実際、当方も、ウイリアムス指揮、シカゴ響による、当該CD収録曲の演奏会(演奏会場での録音?)に参上しており、特に当該組曲はYO-YO MAがチェロ奏者として(現在はシカゴ響のcreative consultantに任命されている)参画しており非常に良い演奏であった事が、今でも記憶に残っている。さて今回の楽曲であるが、アルトサックスを主体としたジャズアンサンブルとオーケストラの絡み合いが、ユニークな構成になっている。3楽章からなる20分弱の組曲であるが、ウイリアムスのポップな一面を(ジャズとの融合)観察できる。当方好みは、最終楽章 (Joy Ride)である。ややジャズ色は低くなるが、彼特有のオーケストレーションが十分楽しめる。コンサートホールでの響きは格別であった。ところで、今回アルトサックスの奏者はVol.8 で紹介した、GABRIEL PROKOFIEV (プロコフィエフの孫)作CONCERT FOR SAXOPHONE AND ORCHESTRAの演奏 で登場した、BRANFORD MARSALIS が担当していた。今回参上の主目的はウイリアムスであるが、現代曲の演奏も実施されていたので、記載する。作曲家は MELINDA WAGNER , 1957年生まれの米国の作曲家で、今回の作品PROCEED,MOON FANTASY FOR ORCHESTRA はシカゴ響の委託の世界初演となる。米国は女性の作曲家が多く活躍しており、彼女もその一人である。実際当方もELLEN TAAFFE ZWILICH やJOAN TOWER 等注目している女性作曲家があり、演奏会があれば、ぜひ参上したいと考えている。さて、WAGNERであるが、作風はかなりアブストラクトな不響表現が主体のオーケストレーションの印象が強い。当方の印象では、あえて、映画音楽作曲家を上げると、レナード ローゼンマンの初期作品である、映画 COBWEB やEDGE OF THE CITY の音楽に類似した表現を連想した。

 

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 演奏会場 入り口にて