米国オーケストラによる 映画音楽 近現代曲 コンサート探訪記

サントラファンが書く、米国オーケストラによる、映画音楽、近現代音楽演奏会探訪記録および所感。

VOL.21;2017年11月12日探訪 ジョージ ガーシュイン編 An American in Paris 全曲

George  Gershwin: An American in Paris Live with Orchestra

Grand Rapids Symphony conducted by John Varineau

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今回は ガーシュイン:パリのアメリカ人のシネコンサートで、オーケストラによる全曲演奏である。サントラはすでに発売済みであるが、音質の良い全曲新録は無い。交響詩パリのアメリカ人は当然、無数の新録が存在するが、ガーシュイン自身が付けた、サントラ全曲をコンサート会場において、しかも大画面で鑑賞できる機会も少ないので参上した。演奏は、ミシガン西部に位置するGrand Rapids のGrand Rapids Symphony である。本企画は以前にも紹介したJohn Goberman によるもので、楽譜の復元には自身のオーケストラで数々のミュージカルCDをリリースしているJohn Wilson が担当しているとの事で、興味深い。おそらくオリジナルスコアーは散逸していたのであろう。全編、ガーシュインのシンフォニックジャズを楽しめた。演奏も巧みで、ジーンケリーのタップに見事に同調させており、不自然感はまったく無かった。レスリーキャロンに付けた音楽はバレー音楽そのもので、コンサートホールではあたかも、バレー公演を鑑賞している様な錯覚を覚えた。劇中、ガーシュイン自身のピアノ協奏曲がオーケストラにより演奏される場面が有るのであるが、これが面白い、映像に写るオーケストラを実際のオーケストラが、その前で演奏する、信に奇妙な光景である。やはり圧巻は交響詩に相当する部分、つまりジーンケリーの夢想部分においては、豪華絢爛画像と、パワー全開の演奏が炸裂し、その後に続く最期の大団円の劇的音楽による締めはコンサートホールに感動を残した。米国には、コミュニティーに支えられたオーケストラが地方に多数存在し、今回のGrand Rapids Symphony もその一つである。質の高い演奏を提供しており、今回のような貴重な映画音楽全曲演奏会を体験できる事とは、サントラファンとして誠にありがたい。

 

 

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コンサートホール入り口

 

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会場の雰囲気

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シンフォニックジャズに欠かせないドラムが前面に据えてある。