米国オーケストラによる 映画音楽 近現代曲 コンサート探訪記

サントラファンが書く、米国オーケストラによる、映画音楽、近現代音楽演奏会探訪記録および所感。

VOL.27 ;2018年2月16日探訪 プロコフィエフ編その4   シンデレラ 全曲

Sergei Prokofiev : Cinderella (Complete )

Ballet West

Ballet West Orchestra conducted by Tara Simoncic

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前号で予告したように、ソルトレイク シティーでの探訪第2弾はプロコフィエフのバレー音楽シンデレラになる。プロコフィエフは当方好みの作曲家であることから、これまでも、VOL.8デトロイト響(バレー組曲;ロミオとジュリエット)VOL.5シカゴ響(オラトリオ イワン雷帝)VOL.3 デイトンフィル(映画音楽 アレキサンダー ネフスキー 全曲)で探訪を実施したが、今回はバレー団専属のオーケストラによる演奏になる。自分的にはバレーを楽しむ事よりも、めったに演奏の機会にめぐり合えない、シンデレラ全曲の音楽鑑賞が主目的になる。ロミオとジュリエットの組曲は頻繁に演奏会で取り上げられるが、シンデレラ全曲は演奏会では(組曲でもめったに無い)、まず取り上げられない。しかしながら、音楽は秀逸で、全3幕2時間を越える演奏は、豪華絢爛、きらびやかなファンタジーの世界を楽しめる所が理屈抜きに魅力的。バレー音楽ではあるが、タイムリミット12時に迫る描写に付けられた劇音楽の効果が、すばらしい。映画音楽でも手腕を発揮してきた、プロコフィエフの真骨頂と、毎回鑑賞するたびに感動する次第である。今回オーケストラはピットに入った小編成で、大きな音響効果は望めないが、それでも生演奏全曲を体験できる事は本当に貴重で、ありがたい。振り付けにあわせて、演奏速度は遅めであるが、しっかりした演奏を楽しめた。バレー公演では、音楽に録音を使用する事が多い中、Ballet Westはソルトレークシティーに本拠を置き、継続的に公演を専属のオケを使ってこなしている。真に贅沢ではあるが、生きた瞬間芸術における、オーケストラの重要性をよく理解しているのであろう。当日のプログラムによると、バレー振り付けに関してはRoyal ballet の Frederic Ashton 版に準じ、Ballet Westが全米で2番目の団体との事。悪役2姉妹の演技には、男性ダンサーにより、コメディー要素を含むアドリブが随所に織り込まれエンターテイメントを融合させるのは、米国のバレーならでは、と言えるだろう。

 

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 コンサートホール入り口にて

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オーケストラピット